平成21年度協同組合さわやかグル-プ
事 業 報 告 書
経済社会環境と協同組合
今年度の特徴の一つとして、50年続いた保守政治から「コンクリートから人へ」を標榜する政権へと転換した。しかし、税収が大幅に落ち込み、思い切った政策出動が見られないまま低迷している。
二番底の懸念から脱しきれず、デフレによる企業収益の低下と所得の目減りで、消費が伸び悩む。景気・基地・カネの「3K課題」が重くのしかかっている。
大方の予測では、GDPの順位は今年度中に中国に譲り渡す見通しとなった。
世界の各国は、いまだ経済混乱から抜けきれずにいる。その原因は、アメリカ発の金融危機であり、過ぎた市場原理主義であった。政府資金の投入によって当面の危機は回避したが、今後の経済政策の大きな転換が求められている。
今、われわれに求められるのは、一つは企業がそれぞれの特徴を活かして自らの活路を切り開くことである。今一つは、競争一辺倒から「協同」の力へ。人格経済、人の温かさを基にした方向に進むことである。
ドラッカーが述べたように、「人こそ最大の資産」であり、「企業の強みを活かす」ことこそ経営の基本である。だが、「経営者は孤独である」。
必要なのは、お互いの交流を深め、事例を交換し合い、失敗・成功の事例を語り合う中から進路を見つけ出し、経営継続に勇気づけられていくことである。
協同組合の事業は、その根底に「相互扶助」の理念がある。今こそ、その本来の理念が求められている。
ジュネーブで開かれたICA(国際協同組合同盟)に日本から協同組合の代表40名が参加した。そこでは、新しい活動の方向が確認され、人格の維持、理念と経済の両立が目標として打ち出された。
さわやかグループの実績
こうした中でさわやかグループは、組合員企業とともに次のような活動を行ってきた。
1.異業種間の交流、実践セミナー(夏期講座)その他各種セミナーの実施
2.経営戦略座談会(情報交換会)の実施
3.労働保険事務の推進(組合本来業務の完全実施)
(別記・事業報告に詳記)
こうした活動をさらに大きく繰り広げて、組合員皆様の一層の発展を求めていかねばならない。